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こわがりなネコちゃんを病院に連れてくるには?

日常 2015.07.07

院長のコラムでご紹介したテーマですが、多くの方に見ていただきたいので、ココにも載せさせていただきます。
「うちの子を動物病院に連れてくるのは憂鬱です。」
こわがりなネコちゃんの飼主さんは、きっとこの気持ちが分りますよね。
そして、病院としても、怖がってすでにパニックになってしまっているネコちゃんを診察するのは至難の業ですし、せっかく頑張って来てもらってもパニックを起こしている状態での検査では正確な診断ができません。そのため場合によっては、仕方なく鎮静剤の投与を考慮しなくてはなりません。
では、こわがりなネコちゃんは病院で診察を受けることはできないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。
みけちゃん採血
これは、うちのみけちゃんが採血しているところです。なかなか落ちついてますね。
私たちのちょっとした気遣いで、ネコちゃんのストレスは軽減でき、パニックまで起こさず、診察を受けさせてくれるようになるのです。(もちろん、どうしてもできない子もいるのですが・・・)
さて、ネコちゃんの協力を得るため具体的にどのようにしたら良いのか、お伝えします。
① キャリーケースに慣れること。
ほとんどのご家庭では、キャリーは動物病院に行く時だけ出てくるものですよね。そのため、ネコちゃんはキャリーをみるだけでプチパニックです。
できれば、日常的に部屋においておき、ネコちゃんがその存在に慣れてくれると、そしてさらにはそこが安心できる場所となってくれると理想的です。
これは、病院に行く時だけでなく、いざ災害が起こり避難するときにも、「うちの子が捕まらないっ!」なんてことにならず、役に立つ方法です。
Point:理想のキャリーケースを用意しましょう。上からも横からも開く、プラスチック製のキャリーが理想です。
② 病院に連れて行く前に、準備をしましょう。
まず、病院に電話し、こわがりなネコちゃんを連れて行く旨を相談しましょう。
当院では、ネコちゃん専用の診察室をご用意していますし、場合によっては、お昼の検査時間に来院をしていただくようにしています。
そして、ネコちゃんによっては、洗濯ネットに入るだけで安心する子もいるので、可能であれば、大きな洗濯ネットに入れて来ていただくのも良いと思います。
来院途中もネコちゃんにとっては怖いものばかりなので、キャリーを大きなタオルで覆うと良いでしょう。
③ 病院に来たら、受付でこわがりなネコちゃんであることを伝えましょう。
こわがりのネコちゃんは、他のわんちゃんをみたり、声を聞いたりすると、とてもストレスを感じます。当院では、ネコちゃん専用の静かな待合室でお待ちいただいています。
④ 診察室に入ってもすぐにネコちゃんをキャリーから出そうとせず、まずは先生にネコちゃんの状態や来院理由をお話しましょう。飼い主様も、不安な気持ちになると思いますが、ネコちゃんは飼主様があわてると、さらに慌ててしまいます。なるべく落ちついた声で話しかけるようにしましょう。
⑤ 最悪、鎮静や麻酔をかけることもあります。もちろん飼い主様が望まれない場合は行いませんが、鎮静をかけたほうが、ネコちゃんへのストレスが軽減され、さらに検査の正確性も増すこともあるのです。麻酔をかけるメリットとデメリットを考慮し、担当医としっかり相談して決めていきましょう。
ミケちゃん6
さてさて、このみけちゃんは、シャンプーしてもらっています。さっきの写真と違い少し慌てています。だから耳が後ろにたれ、眼がまんまるになっていますよね。もし、毛が濡れていなければ、毛もふさふさに立っていることでしょう。
猫の飼主様なら、たぶんその気持ちが自然に理解できることでしょう。言葉は話せませんが、ネコちゃんにも表情やボディランゲージがあり、飼い主様はそれをちゃんと知っているからです。


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